雨などに少し濡れた程度のジャケットなどは、乾かしたあとにそのまま着てしまうこともあるのではないでしょうか。
実は、すぐに洗濯しないと水シミができてしまう可能性があります。
本記事では、水シミの原因やなりやすい服の種類、水シミ対策についてお伝えします。
できてしまった水シミは早めの対処が肝心ですので、ぜひ参考にしてください。
水シミとは?
水シミは別名「ウォータースポット」と呼ばれ、水が服に付着することで起こります。
雨の日の外出で濡れてしまったり、手洗い時の水しぶきも要因の1つです。
水分が服に着くことでなぜ水シミになってしまうのか、水シミになりやすい服の素材について解説します。
水シミができる原因
濡れたままの服を放置することで水シミは発生します。
細かくわけると、3パターンの原因があります。
・濡れた部分の繊維が変形する
・雨に含まれた空気中の汚れが付着する
・素材の塗料などによるもの
服が濡れることで生地が伸縮し、変形したまま乾いてしまうことが最も多い水シミの原因です。
この場合は、シミと言っても汚れではなく、日光などの光が反射することで部分的に汚れたように見えてしまいます。
水シミは空気中に含まれる排気ガスや塵、花粉などが雨に含まれることでも起こります。
濡れたときにはわからなくても、乾いたときにこれらの物質が残留することでシミとして跡が残ってしまうからです。
また、服の素材に水溶性の染料が使われている場合も、濡れた部分だけ塗料が溶けだして水シミになることもあるでしょう。
水シミになりやすい衣類
革素材やシルク、レーヨンなどが使われている衣類は水シミができやすいと言われます。
ジャケットなどの革素材
レザーやスエードなどの革素材の水シミは、濡れることで革にある油分に偏りが生じることや、なめすときに使われるタンニンが水の中に含まれる鉄と反応することで起こります。
革素材は水分を吸いやすいため、雨などに濡れると水シミができやすくなります。
ブラウスなどのシルク、レーヨン素材
シルク(絹)やレーヨンは繊細な素材です。
そのため、生地の繊維が変形しやすく水シミになりやすいです。
肌触りのよい服にはレーヨンが使われることが多いため、水シミができにくいかどうかをあらかじめ洗濯タグで確認するとよいでしょう。
ブライダルドレスやパーティドレスなどを汚れた部分のみ手洗いする場合も、乾燥させた後に水シミができる可能性があるため注意が必要です。
水シミの対策
水シミになりやすい服を着るときは、長く着用するために雨などに備えた対策をしておくことが重要です。
ここでは、3つの対策をご紹介します。
①すぐに水分を拭き取る
雨などで濡れてしまったら、すぐに水分を拭き取ることが重要です。
このとき、強くこすると服の繊維が痛んでしまうため、ハンカチなどで優しく抑えるとよいでしょう。
早く乾かしたいからといって、ドライヤーなどの熱風を当てることは避けましょう。
革素材の場合、乾燥して表面が割れてしまう可能性があります。
水分を拭き取ったあとは、風通しのよい日陰でじっくりと乾かしてください。
②防水スプレーを使用する
自宅でも手軽にできる水シミ対策として、防水スプレーがおすすめです。
服の素材に合った防水スプレーを選び、定期的なメンテナンスをおこないましょう。
変色しないかどうかを、目立ちにくい裏側などで試してから使うと安心です。
③撥水加工をしてもらう
クリーニング店では、撥水加工のオプションがあります。
雨などの雫が落ちると玉のように転がり、生地に浸透しにくくなります。
効果は1シーズンほどと長くメンテナンスが楽になるため、長い間大切に着用したい服にはとくにおすすめです。
水シミになったときの対処法
水シミができてしまったときは、水洗いが可能な服なのかどうかで対処方法は変わります。
まずは、洗濯タグで確認しましょう。
どちらにせよ、早めの対処が肝心です。
水洗い可能な服の場合
水洗い可能な服であった場合、洗うことで水シミがとれる可能性が高いです。
全体的に濡らすことで繊維が均等になるほか、洗濯すると付着した汚れも落ちるからです。
まずは、通常通りに洗濯機に入れて洗濯してみましょう。
水洗いできない服の場合
家庭にある洗濯機で洗えない服の場合、自宅でも水シミを目立ちにくくすることができます。
まずは、水で濡らした布を固く絞り、水シミのふち部分をポンポンと叩きましょう。
境目をぼかすことで水シミが目立ちにくくなります。
自分で対処することが不安なときはクリーニング店に持ち込み、水シミを除去してもらうと安心です。
水を含みやすい革素材の服は、リカラーと呼ばれる染料による補修が効果的です。
色を塗り重ねることでダメージを受けた部分が美しく仕上がるでしょう。
まとめ
雨などで濡れた服をそのまま放置してしまうと、生地によっては水シミになってしまうことがあります。
とくに繊細なシルクなどの生地や革製品は水シミができやすいため、防水スプレーや撥水加工などでメンテナンスをおこない、大切な服を守るとよいでしょう。
できてしまった水シミは、早めに対処することで汚れも落としやすくなりますよ。
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